G-SHOCKで方位が読めるのはどれ?公式が「方位計測機能」と書いた3本の違い
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登山やキャンプの道具をそろえていると、「方位磁石を別に持つのは面倒だな」と思う瞬間があります。腕のG-SHOCKがそのまま方位計になるなら、荷物がひとつ減ります。
ところが調べはじめると、すぐに迷います。「センサー搭載」と書いてある製品紹介は山ほど見つかるのに、どの型番で、画面に何がどう出るのかが、はっきり書かれていないからです。
そこでこの記事では、カシオ計算機のニュースリリースにある仕様表だけを突き合わせました。見るのは「方位計測機能」という欄がその型番にあるかどうか、そこに何と書かれているかの1点です。まとめサイトの説明も、当店の過去の記事も使っていません。買取金額のほうは、当店で実際に買い取った実績から出しています。
この記事の結論(先に知りたい方へ)
- カシオ公式の仕様表に「方位計測機能」の欄があると確認できたのは、GW-9500・GWG-B1000・GPR-H1000の3本でした(ニュースリリースで確認できた範囲)
- 3本とも共通しているのは「16方位」と「角度0〜359°」の表示。ここは差がありません
- 差が出るのは「補正」と「記憶」。GWG-B1000がいちばん項目が多く、GPR-H1000がいちばん短い記載でした
- センサーが載っていても、方位計測機能の欄が無いモデルがあります。GBD-H2000はセンサー欄に「磁気(方位)」とあるのに、方位計測機能の欄がありません
- 定価はGW-9500が55,000円、GPR-H1000が66,000円、GWG-B1000が121,000円(いずれも税込・発売時)
- 買取では、方位計そのものより「センサーが今も動くか」と「樹脂の傷み」を見ています
G-SHOCKで方位が分かるのは、どのモデルですか?
カシオのニュースリリースで「方位計測機能」の欄を確認できたのは、GW-9500・GWG-B1000・GPR-H1000の3本です。
G-SHOCKはモデル数が多いので、「方位が測れるG-SHOCK」とひとくくりにすると話がぼやけます。そこで、はっきりした線を1本引きました。カシオ自身がニュースリリースの仕様表に「方位計測機能」という欄を設けているかどうかです。
この基準で確認できたのが、次の3本でした。いずれも過酷な現場での使用を想定したマスターオブGのシリーズです。
- GW-9500(マッドマン)… 防塵・防泥構造のデジタル。二層液晶で方位を大きく出します
- GWG-B1000(マッドマスター)… メタル外装のアナデジ。針と液晶の両方で方位を示します
- GPR-H1000(レンジマン)… 心拍計とGPSを積んだサバイバル仕様

先に念のため書いておくと、これは「この3本以外は方位が測れない」という意味ではありません。ニュースリリースが残っていない古い型番は、今回の確認の対象外です。確認できたものだけを載せる、という方針で書いています。
公式が書いている「方位計測機能」とは、何ができることですか?
16方位と0〜359°の角度を画面に出す機能です。そこに補正や記憶の項目が足されます。
「方位計測機能」はカシオが仕様表で使っている正式な欄の名前です。中身は型番ごとに違いますが、3本に共通しているのは最初のひとかたまりでした。
16方位・方位の角度(0〜359°)を計測。この書き方が3本とも同じです。つまり「北北西」のような16方位の表示と、「330°」のような角度の数字が、どれでも読めます。
そのあとに続く項目が、モデルごとに違います。公式の原文をそのまま並べると、違いが一目で分かります。
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| 型番 | 公式の「方位計測機能」欄の原文 |
|---|---|
| GW-9500 | 16方位・方位の角度(0〜359°)を計測、方位連続計測(60秒)、東西南北をグラフィック表示、ベアリングメモリー、磁気偏角補正機能、方位補正機能 |
| GWG-B1000 | 16方位・方位の角度(0〜359°)を計測、方位連続計測(60秒)、北方位指針機能、ベアリングメモリー機能、自動水平補正機能、磁気偏角補正機能、方位補正機能 |
| GPR-H1000 | 16方位・方位の角度(0〜359°)を計測、自動水平補正機能 |
出典:カシオ計算機 ニュースリリース GW-9500(2023年6月29日)/GWG-B1000(2023年9月28日)/GPR-H1000(2023年12月26日)。いずれも2026年10月28日に確認。
センサーが載っていれば、方位は読めるのではないですか?
そうとは限りません。センサーの欄にはあるのに、方位計測機能の欄が無いモデルがあります。
ここが、調べていていちばん引っかかったところでした。
GBD-H2000というモデルがあります。公式のニュースリリースを読むと、センサーの欄にこう書かれています。「光学式心拍計、磁気(方位)、圧力(気圧/高度)、温度、加速度(歩数、行動解析)、ジャイロ(スイム分析)」。本文でも「方位、高度/気圧、温度、加速度、ジャイロの6つのセンサーを搭載」と紹介されています。
ところが同じ仕様表に、「方位計測機能」の欄がありません。GW-9500やGWG-B1000にはある欄が、GBD-H2000には用意されていないのです。
「センサーがある」と「方位が読める」は別の話
方位を測るための部品(磁気センサー)が入っていることと、時計の画面で方位を読むための機能が用意されていることは、仕様表の上では別々に書かれます。GBD-H2000の磁気センサーは、アクティビティの記録や分析のために積まれているもので、方位計としての表示機能が公式の表には載っていません。
ですので「センサー6つ搭載」という紹介文だけを見て、方位計のつもりで買うと食い違いが起きます。買う前に見るのは、センサーの欄ではなく「方位計測機能」の欄です。
なお、お手元の時計で実際にどこまで表示できるかは、型番ごとの取扱説明書でご確認ください。この記事はニュースリリースの仕様表で確認できた範囲のことだけを書いています。
3本は、方位の機能がどう違いますか?
16方位と角度は同じです。違うのは補正のしかたと、方位を覚えておけるかどうかです。
公式の原文を項目ごとにばらして、3本で突き合わせたものが下の図です。「記載なし」は、その欄に書かれていないという意味です。

読み取れることは3つあります。
ひとつ目は、GWG-B1000の記載がいちばん多いこと。7項目すべてが並んでいます。公式はこのモデルを「方位、気圧/高度、温度が計測可能なトリプルセンサー」と紹介しており、さらに専用アプリと連携して「アプリで記録した場所の方向をインダイアルの小針が指し示すロケーションインジケーター」を備えていると書いています。方位を本気で使う前提の作りです。
ふたつ目は、GW-9500の見せ方が独特なこと。公式は「視界が阻まれた環境でも使えるよう方位計の視認性を高めるため、二層液晶を採用。上層の液晶で方位を大きな十字のグラフィックで、下層の液晶で時刻や計測値を表示します」と説明しています。方位計測機能の欄にも「東西南北をグラフィック表示」とあり、数字より先に向きが目に入る設計です。
みっつ目は、GPR-H1000の記載が短いこと。「16方位・方位の角度(0〜359°)を計測、自動水平補正機能」の2つだけで、方位連続計測もベアリングメモリーも書かれていません。ただしこのモデルは方位計の専用機ではなく、公式が「心拍数を測定できる光学式センサー、歩数など活動量を計測する加速度センサー、方位補正に役立つジャイロセンサーの6つのセンサーと位置情報を取得するGPS機能を搭載」と書いているとおり、GPSと心拍まで含めた総合機です。方位は数ある機能のひとつ、という位置づけになります。
値段は、どれくらい違いますか?
発売時の定価で55,000円から121,000円まで。倍以上の開きがあります。
公式が発表した定価と発売日を並べます。価格はいずれも発表時点の希望小売価格(税込)です。
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| 型番 | シリーズ | 定価(税込) | 発売日 | 質量 |
|---|---|---|---|---|
| GW-9500-1 ほか | マッドマン | 55,000円 | 2023年7月14日 | 約81g |
| GPR-H1000-1 ほか | レンジマン | 66,000円 | 2024年1月19日 | 約92g |
| GWG-B1000-1A ほか | マッドマスター | 121,000円 | 2023年10月13日 | 約114g |
出典:カシオ計算機 ニュースリリース(2026年10月28日確認)。価格は各発表時点の希望小売価格です。

3本とも20気圧防水で、構造は耐衝撃と防塵・防泥。GWG-B1000だけは耐振動構造も加わります。重さは樹脂のGW-9500が約81gといちばん軽く、メタル外装のGWG-B1000が約114gでいちばん重い。毎日着けるなら、この33gの差は思っているより効きます。
GW-9500については、公式が「ベゼルに切削した風防ガラスをはめ合わせる構造の採用などにより、従来機種に比べて3.4mmの薄型化を実現」と書いています。マッドマンは厚いという印象を持っている方ほど、実物を見ると驚く部分です。
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方位がずれたときのために、どんな補正が用意されていますか?
公式の欄には、磁気偏角補正・方位補正・自動水平補正という3種類の名前が並びます。
方位計は、置かれた状況によって読みがずれます。そのための仕組みが、仕様表の「方位計測機能」の欄に名前で書かれています。意味を一つずつ見ておくと、カタログが読みやすくなります。
磁気偏角補正機能(GW-9500/GWG-B1000に記載)
方位磁石が指す北と、地図の北は、場所によって少しずれます。そのずれを設定して合わせるための機能です。地図と突き合わせて歩くときに効きます。
方位補正機能(GW-9500/GWG-B1000に記載)
時計まわりの磁気の影響を測り直して、方位の読みを整える機能です。GWG-2040FRなど一部のモデルでは「2点補正」と書き分けられています。
自動水平補正機能(GWG-B1000/GPR-H1000に記載)
時計が傾いていても方位を読めるようにする機能です。腕を水平に構え直さなくてよい、という点で実用上の差が出ます。
手順は型番ごとに違うので、実際の操作はお手元の取扱説明書で確認してください。この記事では、仕様表に書かれている機能の名前と、その名前が何を指しているかまでにとどめます。
補正の記載が少ないモデルは、劣っているのですか?
そうとは限りません。GPR-H1000は補正の記載が「自動水平補正機能」だけですが、公式は別に「方位補正に役立つジャイロセンサー」を積んでいると書いています。仕様表の欄が短いことと、実際の使い勝手は、そのままイコールにはなりません。
ですので表の「記載なし」は、「できない」ではなく「その欄には書かれていない」と読んでください。
方位計つきのG-SHOCKは、いくらで売れますか?
当店の実績では、12,000円前後が中心です。コラボや別注は5万円を超える例もあります。
ここからは公式の話ではなく、当店で実際に買い取った金額です。方位計を積むマスターオブGの3シリーズ(レンジマン・マッドマスター・マッドマン)を、型番ごとにまとめました。

代表的な実績を表にすると、次のとおりです。
← 表は横にスクロールできます
| 査定日 | 型番 | 状態 | 買取金額 |
|---|---|---|---|
| 2022年4月20日 | GPR-B1000TF-1AJR(マグマオーシャン) | A | 85,000円 |
| 2022年6月12日 | GWG-2000TLC-1AJR(ランドクルーザー) | S | 74,000円 |
| 2022年9月28日 | GWG-1000MH-1AJR(マハリシ) | B | 65,000円 |
| 2022年9月28日 | GWG-2000-1A1JF | B | 33,000円 |
| 2023年5月1日 | GWG-1000-1AJF | B | 18,000円 |
| 2023年6月12日 | GW-9400SRJ-4JF | B | 16,000円 |
| 2025年12月8日 | GPR-H1000-1JR | B | 15,000円 |
| 2023年6月12日 | GW-9300DC-1JF | S | 12,000円 |
| 2024年10月1日 | GW-9400J-1JF | B | 6,000円 |
出典:ショックマニア 買取実績(当店の一次データ)。状態ランクはS(未使用・新品同様)/A(良好な美品)/B(使用感がある比較的良好なお品物)です。
見ていただくと分かるとおり、金額を押し上げているのはコラボと別注です。マグマオーシャンやランドクルーザー、マハリシといった別注モデルは、通常カラーの数倍で動きます。定番のGW-9400は流通量が多いぶん、6,000円前後に落ち着く例が多くなっています。
査定では、方位計のどこを見ていますか?
方位計そのものより、センサーが今も動くかと、樹脂とボタンの傷みを見ています。
センサー付きのモデルをお預かりしたとき、最初にやるのは各モードを一周させて、方位・気圧・温度がちゃんと反応するかの確認です。方位が出ない、あるいは動きが固まっている個体は、そのぶん評価が下がります。
次に見るのがボタンまわりです。マッドマンやマッドマスターは泥や砂の中で使われている前提の時計なので、ボタンの隙間に砂が噛んで戻りが悪くなっている個体が、実際にあります。方位計は専用ボタンを押して呼び出すので、ここが渋いと機能の確認そのものができません。
GPR-H1000のように充電式のモデルでは、充電の持ちも見ます。実際の査定コメントにも「充電状態とセンサー類の作動、ベルトの傷みを重点的に確認しました。近年のモデルは付属品の有無でも金額が動くため、箱や取扱説明書があれば一緒にお送りください」と残っています。
逆に言えば、方位計が付いているという理由だけで上乗せはしていません。金額を決めているのは型番の人気と状態です。別注やコラボが高く付くのは、方位計が良いからではなく、そのモデルを探している人が多いからです。
電池切れや動作未確認のままでも査定はできます。直してから持ち込む必要はありません。修理代のほうが高くつくことがほとんどです。
今から選ぶなら、どれですか?
方位を頻繁に見るならGWG-B1000、軽さと見やすさならGW-9500です。
公式の記載と重さから、使い方ごとに整理します。
方位を道具として使うなら GWG-B1000
定価 121,000円(税込)/約114g
方位計測機能の欄が7項目といちばん詳しく、自動水平補正も北方位指針も入っています。アプリと連携して記録した場所の方向を小針が指す仕組みもあり、方位を「ときどき確認する」ではなく「使い続ける」人向けです。重さとお値段は相応にかかります。
軽さと見やすさなら GW-9500
定価 55,000円(税込)/約81g
3本でいちばん軽く、いちばん安い。二層液晶で方位が十字のグラフィックで大きく出るので、手袋をしていても、暗くても、向きだけはすぐ読めます。従来機種より3.4mm薄くなっているのも、毎日着ける人には効きます。GW-9500をもう少し詳しく見る
運動の記録も一緒に取るなら GPR-H1000
定価 66,000円(税込)/約92g
方位計測機能の記載は短いものの、GPSと心拍計まで入った総合機です。方位だけが目的なら割高ですが、行動の記録ごと1本でまとめたい人には合います。充電式なので、保管のしかたは電波ソーラーの2本とは変わります。GPR-H1000の買取情報を見る
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G-SHOCKの方位計測機能について、よくある質問
方位計が付いているかどうかは、どこを見れば分かりますか?
16方位というのは、どういう意味ですか?
いちばん安く方位計を手に入れられるのは、どれですか?
GWG-B1000とGW-9500は、何がいちばん違いますか?
磁気偏角補正とは何ですか?
方位が正しく出なくなったら、故障ですか?
方位計が動かないG-SHOCKでも買取できますか?
方位計が付いていると、買取額は上がりますか?
まとめ:見るのはセンサーの欄ではなく「方位計測機能」の欄
G-SHOCKで方位が読めるかどうかは、製品紹介の文章ではなく、仕様表のひとつの欄で決まります。
今回カシオのニュースリリースで「方位計測機能」の欄を確認できたのは、GW-9500(マッドマン)・GWG-B1000(マッドマスター)・GPR-H1000(レンジマン)の3本でした。3本とも16方位と0〜359°の角度は共通で、違いは補正と記憶の項目にあります。
そして覚えておいていただきたいのが、「センサー搭載」は方位計があることの証明にはならないということ。GBD-H2000のように、磁気センサーは積んでいても方位計測機能の欄が無いモデルがあります。買う前に見るべきは、センサーの欄ではなく方位計測機能の欄です。
すでにお持ちのマッドマンやレンジマンを手放すことをお考えなら、方位計が動くかどうかよりボタンの戻りと樹脂の傷みのほうが金額に効きます。動かない状態でも査定はできますので、そのままお持ちください。