G-SHOCKのシルバー925はカシオ純正ではない|カスタムの正体と買取での評価
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この記事の結論(先に知りたい方へ)
- 「G-SHOCK シルバー925」はカシオの型番ではありません。925は銀の純度(92.5%)を表す刻印です
- 出回っているのは、社外の職人が銀のベゼルやバンドを作って付け替えたカスタム品です
- ケースを開けて外装を替えているため、カシオが表示していた20気圧防水は保証された状態ではなくなります
- 買取では、銀の重さではなくベースになった型番が評価の土台になります。当店の実績では樹脂スクエアの中央値は2,000〜3,250円です
- 純正のまま銀色にしたいなら、GM-5600YM(37,400円)やGMW-B5000D-1JF(84,700円)という選択肢がカシオ公式にあります
- カスタムするなら、外した純正ベゼルとバンドを必ず保管してください。戻せるかどうかで査定は変わります
「G-SHOCK 925」で検索して、このページにたどり着いた方が多いと思います。フリマアプリやオークションで、ぎらりと光る銀色のスクエアを見て、「これはカシオの新しいモデルなのか」「買っても大丈夫なのか」「手持ちの1本をこれにしたら価値は上がるのか」と迷っている段階ではないでしょうか。
先に答えを書きます。925はカシオの型番ではなく、銀の純度を表す数字です。そして、銀のベゼルを付けたG-SHOCKはカシオが作った製品ではありません。ここを取り違えたまま買ったり売ったりすると、あとで話が食い違います。
G-SHOCK専門の買取店として、カスタムされた個体を実際に査定してきた立場から、何が起きているのかを順番に説明します。
G-SHOCKの「シルバー925」とは何のことですか?
銀の純度を表す刻印です。銀が92.5%含まれている合金を指し、カシオの型番でも、G-SHOCKのシリーズ名でもありません。
925という数字は、時計の世界の言葉ではなくアクセサリーの世界の言葉です。純銀は柔らかすぎて製品にならないため、銅などを7.5%混ぜて硬さを出したものが広く使われています。これが銀92.5%、つまり「シルバー925」。スターリングシルバーとも呼ばれます。指輪やネックレスの内側に「925」と刻印されているのを見たことがある方も多いはずです。
つまり「G-SHOCK シルバー925」という言葉は、「G-SHOCKに、銀92.5%の部品が付いている」という意味でしかありません。どの型番がベースなのか、誰が作ったのか、どこを銀に替えたのかは、この言葉からは一切分かりません。
よくある勘違い
「925はG-SHOCKの限定モデルの番号だと思っていた」——これは本当によくあるご相談です。G-SHOCKには3229や5600のような数字が裏ぶたや型番に並ぶため、925も同じ仲間に見えてしまいます。
ですが、裏ぶたに刻まれている4桁の数字はモジュール番号(中身の機械の品番)で、これはカシオが付けたものです。925はそれとは別物で、銀の純度を示すために外装側に打たれている刻印です。
シルバー925のG-SHOCKは、カシオが作っているのですか?
作っていません。時計店や個人の職人が、市販のG-SHOCKを分解して銀の外装に付け替えた社外のカスタム品です。
ここがこの記事でいちばん大事なところです。銀のベゼルやバンドは、カシオのラインで作られたものではありません。市販されているG-SHOCKを買ってきて、ケースを開け、樹脂のベゼルを外し、銀で作った部品に交換する。その作業をしているのは、カシオとは無関係の作り手です。
作り手ごとに、銀の厚み、重さ、仕上げ、作りの精度はまったく違います。だから「シルバー925のG-SHOCK」という一つの製品があるわけではなく、一本ずつ中身の違う、別々の物だと考えるのが正確です。

カスタムすると、防水の表示は「カシオが保証したもの」ではなくなります
G-SHOCKの防水性能は、パッキンの入り方、ねじの締めつけ、ケースの密閉状態がすべて設計どおりであることを前提に表示されています。一度ケースを開けて外装を入れ替えた時点で、その前提は崩れます。
ベゼルは文字盤側の構造に関わる部品ですから、「ベルトを替えただけ」とは意味が違います。20BARという刻印が残っていても、それはカシオが出荷時に保証した状態の話であって、カスタム後の状態を保証するものではありません。水に入れる使い方は避けるのが無難です。
なお、カシオ自身が用意している公式のカスタムサービスは別に存在します。仕組みの違いは『MY G-SHOCK』のカスタムサービスを解説した記事でまとめていますので、あわせて読むと違いがはっきりします。
カスタムのベースにされるのは、どの型番ですか?
樹脂の角形スクエア、とくにDW-5600系とGW-M5610系が中心です。形が四角く、ベゼルが作りやすいためです。
銀のベゼルを載せるには、まずベースになるG-SHOCKが要ります。選ばれるのはほぼ角形のスクエアです。丸型や樹脂が複雑に入り組んだモデルより、四角いほうが銀の板から削り出しやすいという、単純な作りやすさの理由です。
下の表は、ベースによく使われる樹脂スクエアと、最初から金属を使っているカシオ純正モデルを並べたものです。数字はすべてカシオ公式で確認した値で、出どころは表の下に書いています。
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| 型番 | 位置づけ | 発売 | メーカー希望小売価格(税込) | ケース・ベゼル材質 | 質量 |
|---|---|---|---|---|---|
| DW-5600E-1 | カスタムのベース定番 | 1996年6月 | 12,100円 | 樹脂 | 53 g |
| GW-M5610U-1 | カスタムのベース定番 | 2021年7月 | 24,200円 | 樹脂 | 52 g |
| GM-5600YM | 純正のメタルベゼル | 2025年1月24日 | 37,400円 | メタルベゼル+タフシリコーンバンド | 公式リリースに記載なし |
| GMW-B5000D-1 | 純正のフルメタル | 2018年4月 | 84,700円 | ステンレススチール | 167 g |
出典:GM-5600YM=カシオ計算機 ニュースリリース(2025年1月9日)/DW-5600E-1・GW-M5610U-1・GMW-B5000D-1=カシオ計算機 商品ページの保存版(それぞれ2025年3月時点・2024年11月時点・2025年1月時点)。DW-5600E-1 は保存版の時点で生産完了と記載されています。
並べて見ると分かるのは、樹脂スクエアは52〜53gしかないということです。ここに銀のベゼルとバンドを付ければ、当然ながら重さは何倍にもなります。見た目の印象が変わるぶん、腕にかかる重さも変わります。試着できない通販で買うときは、ここを見落としがちです。

純正のまま銀色にするなら、どのモデルを選べばいいですか?
予算を抑えるならGM-5600YM、ステンレス無垢の質感を求めるならGMW-B5000D-1JF。どちらもカシオ純正なので保証がそのまま使えます。
「銀色のスクエアが欲しい」という動機なら、わざわざ分解しなくても、カシオが最初から用意しています。純正であれば、メーカー保証も、買取のときの型番照合も、そのまま使えます。
GM-5600YM(FINE METALLIC SERIES)
メーカー希望小売価格 37,400円(税込)/2025年1月24日発売
初代モデル「DW-5000C」から受け継ぐ角形フォルムに、メタルベゼルを合わせたモデルです。バンドはカシオがこのシリーズで初めて採用した「タフシリコーンバンド」で、シリコーン樹脂の表面をウレタン樹脂で保護した二層構造になっています。樹脂に蒸着処理をかけることで、バンドまで金属調に仕上げているのが特徴です。
金属の見た目をひととおり味わいつつ、重さは抑えたい方に向きます。シルバーがGM-5600YM、ゴールドがGM-5600YMGという型番の分かれ方です。
※価格・在庫は各ショップでご確認ください。リンクには広告が含まれます。
もうひとつ、ケースもバンドもすべて金属でできた「フルメタル」という選択肢があります。こちらは価格も重さも一段上がりますが、そのぶん所有感は別格です。
GMW-B5000D-1JF(フルメタル)
メーカー希望小売価格 84,700円(税込)/2018年4月発売
ケース・ベゼルの材質はステンレススチール、質量は167g。樹脂スクエアのおよそ3倍の重さがあります。構造は耐衝撃構造、防水性は20気圧防水で、電波受信とタフソーラーを備えています。
銀のカスタムが狙っている「四角くて重くて光る」という質感を、カシオ自身が純正で出している答えがこのモデルです。中古の選び方はフルメタルの中古相場をまとめた記事、シリーズ全体の話はFULL METALの解説記事で扱っています。
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シルバー925のカスタムは、買取でどう評価されますか?
ベースになった型番を土台に評価します。純正でない外装は相場の照合ができないため、銀の分がそのまま上乗せされるわけではありません。
時計の買取は、感覚で金額を決めているわけではありません。型番を特定し、状態ランクを付け、過去の取引データと照らして金額を出すという手順を踏みます。カスタム品が難しいのは、この最初の一歩でつまずくからです。
カスタムされた個体をお預かりすると、まず「元は何だったのか」を突き止めるところから始まります。裏ぶたの刻印とモジュール番号が頼りです。ここが読めれば、ベースの型番までは分かります。
ただ、そこから先が進みません。純正の外装が付いていない個体には、比較できる過去の取引がないからです。同じ型番の純正品の相場は出せても、それは目の前の1本の金額そのものではありません。
銀の部分についても、時計の買取としては評価しにくいのが正直なところです。銀は重量と相場で値段が決まる世界なので、貴金属の買取店で量って見てもらったほうが高いことがあります。時計として1本で売るより、分けて考えたほうが得になる場合がある、ということです。
いちばんもったいないのは、外した純正のベゼルとバンドを捨ててしまっているケースです。残っていれば「元に戻せる個体」として扱えます。残っていないと、その道が消えます。カスタムを楽しむのは自由ですが、外した部品だけは箱に入れて取っておいてください。
ベースになった本体は、実際いくらで売れていますか?
当店の実績では、樹脂スクエアの中央値が2,000〜3,250円、純正ステンレスのGMW-B5000D-1JFが16,000円です。
抽象的な話が続いたので、実際の数字をお見せします。下のグラフは当店で実際にお買取りした金額の中央値で、公開している買取実績から集計したものです。相場サイトの引用ではありません。

実際の1本ごとの金額も見ておきましょう。すべて公開している実績からの抜粋です。
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| 査定日 | 型番 | 状態ランク | 買取金額 |
|---|---|---|---|
| 2026-05-27 | GMW-B5000D-1JF | B(使用感がある比較的良好なお品物) | 19,000円 |
| 2026-06-19 | GMW-B5000D-1JF | C(全体的に使用感のあるお品物) | 10,000円 |
| 2026-04-26 | GW-M5610R-1JF | B(使用感がある比較的良好なお品物) | 3,500円 |
| 2026-05-18 | GW-M5610-1JF | B(使用感がある比較的良好なお品物) | 3,800円 |
| 2026-03-04 | GW-M5610U-1JF | C(全体的に使用感のあるお品物) | 2,200円 |
| 2026-03-17 | DW-5600PM-1JF | B(使用感がある比較的良好なお品物) | 2,000円 |
出典:ShockMania の買取実績より抜粋。金額は1本ごとの実績で、状態ランクと付属品によって変わります。
査定士のコメントを一つ引きます。GW-M5610R-1JFをお買取りしたときのものです。「ランクBでベルト・ベゼルの劣化は軽微、稼働も良好でした。スクエアは需要が安定しているため、査定額を付けやすい型番です」。逆に言えば、ベゼルが純正でない個体は、この「付けやすさ」から外れるということになります。
カスタムしたG-SHOCKを、損せず手放す手順はありますか?
純正パーツに戻せるなら戻す、戻せないなら時計の買取と貴金属の買取を両方見比べる。この2つが基本です。
手順① 外した純正のベゼルとバンドを探す
まず箱や引き出しを確認してください。純正パーツが揃っていて、元に戻せる状態なら、それがいちばん確実に金額の付く形です。自分で戻すのが不安な場合は、外したパーツを時計と一緒に送っていただければ、そのまま査定に含めて判断できます。
手順② 裏ぶたの型番とモジュール番号を控える
ベゼルを替えていても、裏ぶたはたいてい純正のままです。ここに刻まれた型番とモジュール番号が、ベースを特定する手がかりになります。読み方は製造番号の見方をまとめた記事で解説しています。
手順③ 銀の重さが目立つなら、貴金属の買取も比べる
ベゼルもバンドも銀という個体は、それなりの重量があります。時計として1本で売るより、貴金属として量ってもらったほうが高い可能性があります。どちらが上かはその時の銀相場で変わるので、両方で見積もりを取ってから決めてください。
手順④ 「カスタム品です」と先に伝える
これは金額のためというより、話をこじらせないためです。カスタムであることを伏せて送ると、査定の段階で必ず分かり、そこからやり取りがやり直しになります。最初に伝えておけば、前提を共有したうえで一度で話が進みます。
自分の1本が純正かカスタムか、どこを見れば分かりますか?
ベゼルの刻印、ねじの頭の状態、そして重さの3つを見ます。純正には無いはずの「925」があれば、それは社外品です。
← 表は横にスクロールできます
| 見る場所 | カシオ純正なら | カスタムの可能性が高いのは |
|---|---|---|
| ベゼルや裏側の刻印 | 型番とカシオの表記のみ | 「925」「SILVER」「STERLING」がある |
| ベゼルのねじの頭 | 傷がなく均一 | 回した跡・なめた跡がある |
| 重さ | 樹脂スクエアは52〜53g | 明らかに重い |
| 金属部分の色 | 経年でもほぼ変化しない | 黒ずみ(銀の硫化)が出る |
| 付属品 | カシオの箱・保証書・取扱説明書 | 銀の鑑定書だけが付いている |
とくに分かりやすいのが黒ずみです。銀は空気中の硫黄分と反応して表面が黒くなります。ステンレスやチタンでは基本的に起きない変化なので、「金属部分だけくすんできた」という時計は、銀の可能性を疑ってよいと思います。
中古で買う前に確認しておきたいこと
フリマやオークションで「鑑定済み」と書かれている場合、それは銀の純度が確認されているという意味であって、時計としての動作や防水性能の保証ではありません。この2つは別の話として切り分けてください。
確認しておきたいのは、ベースの型番、加工したのが誰か、純正パーツが付属するか、いつ加工したか。とくに純正パーツの付属有無は、あとで手放すときの金額に直接効きます。
シルバー925のG-SHOCKについてよくある質問
G-SHOCKの「925」はカシオの型番ですか?
シルバー925のカスタムG-SHOCKは、カシオで修理してもらえますか?
シルバー925にカスタムすると、買取金額は上がりますか?
カスタムする前の純正パーツは、取っておいたほうがいいですか?
純正のまま銀色のスクエアが欲しい場合、どれを選べばいいですか?
銀のベゼルは、使っているうちに黒くなりませんか?
カスタムしたG-SHOCKでも買取してもらえますか?
フリマアプリで「鑑定済み」と書かれていれば安心ですか?
まとめ:925は銀の刻印であって、G-SHOCKの型番ではありません
最後に、この記事で確認したことを整理します。
925は銀が92.5%という純度の表示です。カシオの型番でもシリーズ名でもなく、社外の職人が作った銀の外装に打たれている刻印です。だから「G-SHOCKのシルバー925モデル」という製品は、カシオのラインアップには存在しません。
ケースを開けて外装を替えた時点で、カシオが表示していた防水性能は保証された状態ではなくなります。見た目の変化と引き換えに、時計としての前提が一つ外れる。この取り引きを理解したうえで選ぶなら、カスタムは十分に楽しい世界です。
買取では、銀の重さではなくベースの型番が土台になります。当店の実績では、樹脂スクエアの中央値は2,000〜3,250円。銀のぶんがそのまま上乗せされるわけではありません。外した純正パーツを残しておくこと、これだけは忘れないでください。
そして、純正のまま銀色にする道はカシオ自身が用意しています。GM-5600YMが37,400円、GMW-B5000D-1JFが84,700円。保証も、売るときの型番照合も、そのまま使えます。迷っているなら、まずこちらを見てから考えても遅くありません。
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