G-SHOCKの標高がズレるのは故障ではない|公式リリースで調べた高度計つきの型番
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この記事の結論(先に知りたい方へ)
- G-SHOCKの高度計は、カシオ公式の仕様表で「相対高度計」と書かれています。地図の標高とそろわないのは故障ではありません
- 気圧の変化から高さを計算するしくみなので、使う前に標高の分かっている場所で基準を合わせる必要があります
- 公式の計測範囲は-700〜10,000m・1m単位。現行のGPR-H1000・GWG-B1000・GW-9500はすべて同じ範囲です
- 高度計が載っているのは“MASTER OF G”系の一部だけ。5600系やGA-2100には入っていません
- いちばん軽くて安いのはマッドマンのGW-9500(定価55,000円・約81g)です
- 当店の買取実績では、高度計つきの型番は6,000円〜74,000円。同じ系統でも型番で大きく変わります
「G-SHOCKで標高を見たら、地図に書いてある数字と違った」。この相談は、実際によくいただきます。
結論から言うと、多くの場合それは壊れていません。カシオが公式の仕様表に書いている言葉を読むと、理由がはっきりします。この記事では、カシオ公式のニュースリリースで確認できた内容だけを使って、高度計が載っている型番と、数字がズレて見えるしくみを整理します。
G-SHOCKで標高が測れるのはどれですか?
レンジマン・マッドマスター・マッドマンなど“MASTER OF G”系の一部だけです。5600系やGA-2100には高度計は入っていません。
G-SHOCKなら何でも標高が測れる、ということはありません。高度計が入っているのは、過酷な現場での使用を想定した“MASTER OF G”というシリーズの、さらに一部です。
カシオ公式のニュースリリースをさかのぼって、仕様表に「高度計測機能」の欄があるG-SHOCKを抜き出したのが次の表です。価格・発売日・大きさ・質量は、すべてリリースに載っている数字をそのまま書いています。
| 型番 | シリーズ | メーカー希望小売価格 | 発売日 | 大きさ | 質量 |
|---|---|---|---|---|---|
| GPR-H1000-1 | レンジマン | 66,000円(税込) | 2024年1月19日 | 60.6×53.2×20.3mm | 約92g |
| GWG-B1000-1A | マッドマスター | 121,000円(税込) | 2023年10月13日 | 58.7×52.1×16.2mm | 約114g |
| GW-9500-1 | マッドマン | 55,000円(税込) | 2023年7月14日 | 56.7×52.7×14.8mm | 約81g |
| GW-9400NFST | レンジマン(コラボ) | 55,000円(税込) | 2020年7月 | ― | ― |
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こうして並べると、同じ「高度計つき」でも、重さが約81gから約114gまで開くことが分かります。山で一日着けることを考えると、この30gあまりの差は小さくありません。

写真はマッドマンのGW-9500です。公式リリースでは「方位計測時の視認性を高める二層液晶を備えながら、薄型化により装着性を高めた」モデルとして紹介されています。
GW-9400(レンジマン)はどうなりますか?
定番のGW-9400にも高度計は入っています。この表に標準モデルのGW-9400が出てこないのは、発売が2013年で、ニュースリリースが現在の一覧に残っていないためです。
ただし2020年に出た緊急消防援助隊コラボのGW-9400NFSTのリリースには仕様表が残っており、そこに「高度計測機能」が明記されています。中身は同じGW-9400です。レンジマンそのものについてはGW-9400(レンジマン)の記事でも扱っています。
公式が「相対高度計」と書いているのは、どういう意味ですか?
海面からの標高ではなく、気圧の変化から「基準からどれだけ上がったか」を出すしくみ、という意味です。
カシオの仕様表をよく見ると、高度計測機能の欄はこう始まっています。
「相対高度計(計測範囲:-700〜10,000m、1m単位)」
ここが全部です。「標高計」ではなく「相対高度計」と書いてあります。

地図に書かれた標高は、測量で決めた動かない数字です。いっぽうG-SHOCKの高度計は、いまの気圧を測って、そこから高さを計算しています。
空気は上に行くほど薄くなるので、気圧が下がれば「高くなった」と判断できます。このしくみは理にかなっていますが、ひとつ弱点があります。気圧は、高さだけでなく天気でも変わるのです。
だから使う前に、標高が分かっている場所(登山口の標識など)で「いまここは何メートル」と教えてあげる必要があります。これが基準合わせです。公式が「相対」と書いているのは、基準からの差を測る道具ですよ、という宣言でもあります。
標高の表示がズレたとき、何から確かめればいいですか?
修理に出す前に、基準合わせをしたか、そのあとで天気が崩れていないかの2つを確かめてください。
確認① 基準合わせをしてから使い始めましたか
していなければ、ズレて当然です。相対高度計は基準を入れて初めて意味のある数字を出します。登山口や駐車場など、標高が表示されている場所でその値を入力してから歩き始めてください。
確認② そのあと、天気が変わりませんでしたか
朝に基準を合わせても、昼に低気圧が近づけば気圧は下がります。時計は気圧しか見ていないので、同じ場所にいても「登った」と判断します。山小屋など標高の分かる地点で、こまめに合わせ直すのが確実です。
確認③ 数十メートルの差を気にしていませんか
公式の単位は1mですが、これは表示の細かさであって、実際の標高との誤差の保証ではありません。登り下りの変化を見る道具として使うと、本来の力が出ます。
それでもおかしいと感じたら
気圧の表示まで極端な値(公式の計測範囲は260〜1,100hPa)を出している、あるいは温度計の表示が明らかに室温と違う場合は、センサー側の不調が疑われます。この場合は基準合わせでは直りません。
センサーが動かない状態でも、買取の査定はお受けできます。修理費が買取金額を上回ることもあるため、先に金額を調べてから決めるほうが損をしません。
高度計は、どこまでの高さを測れますか?
公式仕様では-700〜10,000m・1m単位です。現行の3モデルはいずれも同じ範囲で、日本の山なら十分に足ります。
型番ごとの「高度計測機能」欄を、リリースの表記のまま並べます。範囲は同じでも、記録のしかたがモデルごとに違うのが分かります。
| 型番 | 計測範囲 | 記録・表示 |
|---|---|---|
| GPR-H1000-1 | -700〜10,000m(1m単位)表示範囲:-10,000〜10,000m | 高度傾向グラフ、高度差計測(-3,000〜3,000m)、計測間隔 5秒/2分毎 |
| GWG-B1000-1A | -700〜10,000m(1m単位) | 高度メモリー最大30本(手動)、最高/最低・オート積算、高度傾向グラフ、高度差インジケーター(±100m/±1,000m) |
| GW-9500-1 | -700〜10,000m(1m単位) | 高度メモリー最大30本、登山記録データ14本、高度差計測(-3,000〜3,000m) |
| GW-9400NFST | -700〜10,000m | 自動記録データ1本(最高・最低・積算上昇・積算下降)、高度差グラフィック |
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富士山の3,776mはもちろん、世界最高峰でも10,000mには届きません。範囲で困ることはないと考えて差し支えありません。
差が出るのは記録のほうです。GW-9500には「登山記録データ14本」という欄があり、登山1回ぶんの記録を14回分ためておけます。古いGW-9400の自動記録が1本だったことを思えば、ここは順当に進化しています。
レンジマン・マッドマスター・マッドマンは、どれを選べばいいですか?
軽さと価格ならGW-9500、記録や心拍まで見たいならGPR-H1000、外装の強さならGWG-B1000です。
GW-9500(マッドマン)
メーカー希望小売価格 55,000円(税込)/約81g
3本のなかでいちばん軽く、いちばん安いモデルです。公式が挙げる特徴は二層液晶と薄型化で、厚さは14.8mm。タフソーラーなので電池交換も要りません。
登山記録データ14本という欄があるのもこのモデルだけです。山で使う道具として選ぶなら、まずここから見て問題ありません。くわしくはGW-9500(マッドマン)の記事でも扱っています。
GPR-H1000(レンジマン)
メーカー希望小売価格 66,000円(税込)/約92g
高度計に加えて、GPSと手首式の心拍計を載せたモデルです。アクティビティのログは最大100走分、獲得高度も記録されます。充電は接触充電器とソーラーの両方に対応します。
そのぶん厚みは20.3mmと3本でいちばんあります。山だけでなく、走る・泳ぐまで記録したい人向けです。買取相場はGPR-H1000のページで確認できます。
GWG-B1000(マッドマスター)
メーカー希望小売価格 121,000円(税込)/約114g

公式が挙げる構造は「耐衝撃構造、防塵・防泥構造、耐振動構造」の3つ。耐振動構造が入るのはこのクラスだけです。メタル外装のぶん約114gと重く、価格も121,000円と上がります。
重さと価格を受け入れられるなら、外装はいちばん強い選択肢です。くわしくはMASTER OF Gの記事もあわせてどうぞ。
どれも現行モデルなので、新品の価格はいまの相場を見て決めるのがいちばん確実です。
※価格・在庫は各ショップでご確認ください。リンクには広告が含まれます。
高度計が載っていないG-SHOCKでも、標高は分かりますか?
分かりません。高度計は気圧センサーという部品で測るため、入っていないモデルでは後から使えるようにできません。
ここは正直にお伝えします。DW-5600やGA-2100、GM-2100といった人気モデルに、高度計は入っていません。設定を探しても出てきませんし、スマートフォンとつないでも表示はできません。
標高が必要なら、センサーを載せた型番を選ぶ。これが唯一の答えになります。逆に言えば、標高を見ない人がセンサー付きを選ぶ理由もあまりありません。そのぶん厚く、重く、高くなるからです。
G-SHOCKに高度計が付いたのは、いつからですか?
カシオ公式の歴代モデル年表では、1994年のDW-6700J(スカイフォース)が最初に高度計を内蔵しています。
意外に古く、30年以上前にさかのぼります。カシオ公式の歴代モデル年表には、次のように書かれています。
| 年 | 型番 | シリーズ | 公式の説明 |
|---|---|---|---|
| 1994 | DW-6700J | SKY FORCE | 気圧計と高度計が内蔵され、高度メモリー機能つき。高度測定範囲は-6,000m〜6,000mを5m単位で可能で、設定高度になったらビープ音が鳴る高度アラーム機能つき |
| 1997 | DW-9100BJ | RISEMAN | 内蔵のツインセンサーにより、気圧・高度・温度を計測。太陽に一番近い男という意味が込められた「RISEMAN」の一号機 |
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1994年の時点で5m単位・±6,000m。現行機の1m単位・-700〜10,000mと比べると、30年でここまで細かくなったことが分かります。
なお、この年表に出てくるライズマンの流れを汲むGW-9200は、当店でも買取実績があります。センサー付きG-SHOCKの歴史はそれなりに長く、中古でも見つかります。
高度計つきのG-SHOCKは、いくらで売れますか?
当店の実績では6,000円から74,000円まで。同じ「高度計つき」でも、型番で10倍以上の差が出ます。
ここからは、カシオ公式ではなく当店が実際に買い取った金額です。高度計を載せた系統(GW-9400/GPR-H1000/GWG-1000/GWG-2000)の実績を、そのまま集計しました。

実績の明細は次のとおりです。金額は丸めていません。
| 型番 | 状態ランク | 買取金額 | 査定日 |
|---|---|---|---|
| GW-9400J-1JF | B | 7,000円 | 2023年5月1日 |
| GW-9400J-1JF | B | 6,000円 | 2023年11月1日 |
| GW-9400J-1JF | B | 6,000円 | 2023年12月12日 |
| GW-9400J-1JF | B | 6,000円 | 2024年10月1日 |
| GW-9400-3 | S | 8,000円 | 2023年6月5日 |
| GW-9400DCJ-1DR | S | 15,000円 | 2023年6月5日 |
| GW-9400SRJ-4JF | B | 16,000円 | 2023年6月12日 |
| GPR-H1000-1JR | B | 15,000円 | 2025年12月8日 |
| GWG-1000-1A3JF | B | 16,000円 | 2022年12月6日 |
| GWG-1000-1A3JF | B | 16,000円 | 2023年6月5日 |
| GWG-1000-1AJF | B | 18,000円 | 2023年5月1日 |
| GWG-2000-1A1JF | B | 33,000円 | 2022年9月28日 |
| GWG-2000TLC-1AJR | B | 50,000円 | 2023年5月1日 |
| GWG-1000MH-1AJR | B | 65,000円 | 2022年9月28日 |
| GWG-2000TLC-1AJR | S | 74,000円 | 2022年6月12日 |
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いちばん下の2本(GWG-2000TLC、GWG-1000MH)はコラボモデルです。TLCはトヨタのチームランドクルーザー、MHはマハリシとの組み合わせで、標準モデルとは金額の出方が変わります。
標準モデルで見ると、GW-9400が6,000〜7,000円、GWG-1000が16,000〜18,000円、GWG-2000が33,000円。定価が高いモデルほど買取も高い、という素直な並びです。型番ごとの相場はGWG-1000やGWG-2000のページでも確認できます。
高度計つきモデルの査定で、下がりやすいのはどこですか?
センサーの動作、二次電池の持ち、そしてボタン周りです。高度計つきは押しボタンの数が多く、ここが弱点になります。
高度計つきのモデルは、まずセンサーが生きているかを見ます。方位・気圧/高度・温度のどれかが反応しない個体は、そこで評価が変わります。GPR-H1000-1JRを15,000円でお買取りしたときも、充電状態とセンサー類の作動、ベルトの傷みを重点的に確認しました。
次に二次電池です。タフソーラーの充電池は消耗品で、フル充電しても数日で止まるようになった個体ははっきり下がります。GW-9200のライズマンを査定したときも、電波受信とソーラー充電の確認から入りました。
意外に効くのがボタン周りです。このクラスは押しボタンが多く、泥や砂を噛んだまま使うと戻りが悪くなります。ボタンの反応が鈍い個体は、それだけで数千円動きます。
そして付属品。近年のモデルは箱や取扱説明書の有無でも金額が動きます。高度計つきは説明書が厚く、無くしている方が多いぶん、残っていると差が付きやすい部分です。お手元にあれば、一緒にお送りください。
減額になりやすい点は、高く売るための条件のページにもまとめています。
G-SHOCKの標高についてよくある質問
G-SHOCKで標高は測れますか?
表示される標高が、地図の標高と違うのはなぜですか?
歩いていないのに高度の数字が動くのはなぜですか?
高度計は、どこまでの高さを測れますか?
高度計のないG-SHOCKに、あとから高度計を付けられますか?
G-SHOCKに高度計が付いたのは、いつからですか?
高度計つきのG-SHOCKは、買取で高くなりますか?
センサーが動かなくなっていても買取できますか?
これから高度計つきを1本選ぶなら、GPSと心拍計まで載せたレンジマンのGPR-H1000が、いま手に入るなかではいちばん情報量の多い選択肢です。価格を確かめてみてください。
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まとめ:G-SHOCKの標高は「合わせてから読む」もの
G-SHOCKの高度計は、カシオ公式の仕様表で「相対高度計」と書かれています。海面からの標高を直接知る道具ではなく、気圧の変化から、基準からの差を出す道具です。
ですから、地図の数字と違っていても、それは多くの場合ふつうのことです。登山口で基準を合わせ、天気が変わったら合わせ直す。この2つを守るだけで、表示はぐっと信頼できるものになります。
高度計が載っているのは“MASTER OF G”系の一部だけで、公式の計測範囲はいずれも-700〜10,000m・1m単位。軽さと価格ならGW-9500、記録と心拍までならGPR-H1000、外装の強さならGWG-B1000という選び分けになります。
そして、使わなくなったセンサー付きのG-SHOCKは、動かなくなっていても値段が付きます。当店の実績でも6,000円から74,000円まで幅がありました。引き出しで眠っているなら、一度金額だけでも確かめてみてください。
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