G-SHOCKのレストアサービスとは?公式が直した機種と料金、いまの受付状況
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この記事の結論(先に知りたい方へ)
- レストアは、カシオが保守対応を終了したモデルの部品を交換するサービスです。公式は2018年から実施していると書いています
- 直すのはベゼル・バンド・電池の3点。ムーブメントのオーバーホールやガラス交換は案内に含まれていません
- 料金は8機種が10,560円(税込)、FROGMANのDW-6300だけ24,200円(税込)でした
- 対象はこれまで1983年〜1994年の9型番だけ。現行モデルは対象になりません
- いまは募集していません。公式リリースで確認できる最後の受付は2024年2月29日に終了しています
- DW-6300はレストア24,200円に対して、当店の買取実績は12,000円(ランクB・1本)。お金の向きが逆になります
押し入れから出てきた古いG-SHOCKを見て、「これ、カシオで直してもらえないかな」と思ったことはありませんか。ベゼルが白く粉を吹いて、バンドは触ると折れそう。でも裏ぶたの刻印を見ると、どうしても捨てられない。そういう1本のために、カシオには「レストアサービス」という仕組みがあります。
ただ、調べ始めるとすぐに分からなくなります。いつ申し込めるのか、いくらかかるのか、自分の型番は対象なのか。まとめサイトの情報は回ごとの条件が混ざっていて、どれが最新なのか判断できません。
この記事では、カシオ計算機が実際に出したニュースリリースだけを読んで、対象機種・料金・受付期間・直してもらえる範囲を整理しました。そのうえで、「直す」と「売る」でお金がどう動くのかを、当店の買取実績の数字でお見せします。
G-SHOCKの「レストア」とは、どんなサービスですか?
カシオが保守対応を終了した古いG-SHOCKについて、ベゼル・バンド・電池を交換して使える状態に戻す、期間限定のサービスです。
まず、普通の修理とは別物だということを押さえてください。時計の修理は、メーカーが部品を持っている期間(保守対応期間)のあいだだけ受け付けられます。その期間が終わった製品は、原則として修理を断られます。部品が無いからです。
レストアサービスは、そこに例外をつくる取り組みです。カシオ公式はこう書いています。
カシオ公式の説明(2023年12月5日のニュースリリース)
「当社は、一人一人の思い出がつまった“G-SHOCK”を修復し、より長くご愛用いただけるよう、保守対応が終了したモデルの部品を交換するレストアサービスを2018年より実施しています」
つまり、対象の型番ぶんだけ部品をまとめて作り直し、期間を区切って受け付けるというやり方です。だから常時やっているサービスではありませんし、対象も「カシオが今回やると決めた型番」に限られます。
申し込みは、そのつど用意される専用のWEBサイトから行う形でした。店頭に持ち込んで「レストアでお願いします」と言えば通る、という性質のものではありません。
出典:カシオ計算機 ニュースリリース「思い入れのある“G-SHOCK”を修復するレストアサービス」(2023年12月5日)/2026年10月30日に確認

これまでに、どの機種が対象になりましたか?
DW-5000Cなど8機種と、FROGMANの初号機DW-6300です。いずれも1983年から1994年までに発売されたモデルです。
公式のリリースに型番がそのまま書かれているので、そのまま並べます。自分の時計がここに無ければ、これまでのレストアでは対象外ということになります。
← 表は横にスクロールできます
| 型番 | 発売年 | 公式の説明から | 対象になった回 |
|---|---|---|---|
| DW-5000C | 1983年 | 初代G-SHOCK | 8機種の回 |
| WW-5100C | 1983年 | 初代と同年の派生モデル | 8機種の回 |
| DW-5200C | 1984年 | ― | 8機種の回 |
| WW-5300C | 1984年 | 耐低温構造 | 8機種の回 |
| DW-5600C | 1987年 | 5600シリーズの第一弾 | 8機種の回 |
| DW-5800C | 1987年 | ― | 8機種の回 |
| DW-1983 | 1993年 | ― | 8機種の回 |
| SWC-05 | 1994年 | ― | 8機種の回 |
| DW-6300 | 1993年 | FROGMAN初号機 | DW-6300の回 |
出典:カシオ計算機 ニュースリリース(2021年10月5日・2023年8月29日・2023年12月5日)/2026年10月30日に確認
並べてみると、選ばれ方に筋が通っているのが分かります。1983年のDW-5000Cは初代G-SHOCKそのもの。DW-5600Cは、いまも続く5600シリーズの第一弾です。カシオ自身も、2023年のリリースで「これまでのサービスで好評だったモデルを再び対象とし」と書いています。
言いかえると、レストアは「人気がある古い型番」から順に手が入っているということです。いま対象外でも、将来の回で追加される可能性はゼロではありません。

料金はいくらで、どこまで直してもらえますか?
8機種は10,560円(税込)でベゼル・バンド・電池の交換。DW-6300だけ24,200円(税込)で、これに防水検査が付きます。
ここがいちばん誤解されやすいところです。レストアは「全部きれいにして返してくれる」サービスではありません。公式が挙げている作業範囲は、はっきりしています。
← 表は横にスクロールできます
| 対象 | 料金(税込) | 交換・作業する部品 |
|---|---|---|
| DW-5000Cなど8機種 | 10,560円 | ベゼル・バンド・電池の交換 |
| DW-6300(FROGMAN) | 24,200円 | ベゼル・バンド・電池の交換+防水検査 |
出典:カシオ計算機 ニュースリリース(2023年8月29日・2023年12月5日)/2026年10月30日に確認
つまり、外から触る部分と電池だけです。ムーブメントのオーバーホール、ガラス(風防)の交換、ケース本体の交換は案内に入っていません。液晶が薄くなっている、内部が錆びている、といった症状は、レストアでは戻らないと考えてください。

見落としやすい注意書き
公式のリリースには、「電池交換後の防水検査は日常生活用防水レベルでの実施となります」と書かれています。発売当時の防水性能がそのまま戻るわけではない、ということです。
もうひとつ、「申し込み多数の場合、早期終了の可能性があります」とも書かれていました。受付期間いっぱいまで必ず開いている、とは限りません。
なお、電池交換だけが目的なら、レストアを待つ必要はありません。当店でも電池交換は受け付けていますし、ガラスの曇りのように「修理に出すべきか迷う症状」については、G-SHOCKの曇りと修理料金の記事で料金の目安をまとめています。
FROGMANの初号機だけ、なぜ扱いが違うのですか?
DW-6300は要望が特に多かったモデルで、防水検査が加わるぶん料金が24,200円と高く設定されました。
DW-6300は1993年に出たFROGMANの初号機です。カシオ公式は、このモデルを「発売当初から斬新な左右非対称のフォルムが人気を博した」と説明しています。2023年のレストアは、ちょうど発売30周年の年に行われました。
なぜこのモデルだけ単独で回が組まれたのか。公式はその理由も書いています。「過去のアンケートにおいて特に要望が多かったモデルだったことから実施を決定しました」。つまり、ユーザーからの声でレストアの対象が決まった例です。
ただし、条件には正直に但し書きが付いています。
レストアしても、ダイビングには使えません
公式リリースの原文はこうです。「本来の200m潜水用防水機能が保証対象外となりダイビングでは使えません」。見た目と時計としての機能は戻りますが、潜水用の時計としては戻らないということです。
また、交換用のベゼルやバンドは「DW-6300-1A」の黒を基調としたカラーに統一されます。赤や青の個体を出すと、戻ってきたときには黒になっています。
返却時には、裏ぶたに刻印されたキャラクター「潜水カエル」をデザインした、飾って楽しめる専用パッケージが付きました。8機種を対象にした2021年の回でも、時計台座に初代G-SHOCKの開発者である伊部菊雄のメッセージとサインを記した専用パッケージが用意されています。レストアが「直す」だけでなく「飾る」ところまで含んだ企画なのが分かります。
出典:カシオ計算機 ニュースリリース「“G-SHOCK FROGMAN”のレストアサービスを開始」(2023年8月29日)、同「思い入れのある“G-SHOCK”がよみがえる期間限定レストアサービス」(2021年10月5日)/2026年10月30日に確認
DW-6300そのものの相場はDW-6300の買取ページに、FROGMANの歴史はFROGMANの歴史のページにまとめています。
いま、レストアに申し込めますか?
申し込めません。公式リリースで確認できるいちばん新しい受付は、2024年2月29日に終了しています。
2026年10月30日に、カシオ計算機のニュースリリース一覧を2018年分までさかのぼって確認しました。2024年以降、新しいレストアサービスの告知は出ていません。
これまでの実施を時系列で並べると、こうなります。
これまでのレストア(公式リリースで確認できる範囲)
2018年:サービス開始。公式は「2018年より実施しています」と書いています
2021年10月5日〜2022年1月18日:DW-5000Cなど8機種/10,560円
2023年8月29日〜11月30日:DW-6300(FROGMAN)/24,200円
2023年12月5日〜2024年2月29日:DW-5000Cなど8機種/10,560円
2018年・2021年・2023年と、だいたい2年おきに回ってきているようにも見えます。ただしカシオが周期を公表しているわけではないので、「次は何年」と言い切ることはできません。待つのであれば、カシオのニュースリリースを定期的に見るのが唯一の確実な方法です。
待っているあいだに起きること
樹脂は、使っていなくても年単位で進みます。バンドの付け根が切れる、ベゼルが縮んでケースに食い込む、電池が液漏れして内部を侵す。「次の回を待とう」と決めた時点から、時計のほうは待ってくれません。
特に電池が入ったまま何年も放置されている個体は要注意です。液漏れが基板まで届くと、レストアの対象だったとしても直らない状態になります。
レストアの対象外だったG-SHOCKは、どうすればいいですか?
保守期間内ならカシオの通常修理、期間切れなら社外の交換用ベゼル・バンドで見た目を整えるのが現実的です。
対象9型番のどれでもなかった場合、道は3つです。
保守対応期間内なら、普通にカシオへ修理を出す
生産終了から一定期間は、メーカーに部品があります。ベゼルもバンドも純正で交換でき、防水性能も規定どおりに戻ります。まずはここを確認するのが先です。
社外の交換用ベゼル・バンドで、見た目を整える
5600系や6900系は、社外品の部品が広く流通しています。工具込みで数千円から見つかります。ただし純正部品ではないので、防水性能は元には戻りません。普段使いの見た目を取り戻す手段、と割り切るのが正しい使い方です。
直さずに手放して、次の持ち主に整備してもらう
直す前提で動かないなら、状態が悪いうちでも引き取り手はあります。当店でもジャンクのG-SHOCKをお買取りしています。
2番の社外部品を探す場合は、型番で検索すると見つけやすくなります。5600系であれば、ベゼルとバンドがセットになったものが定番です。
※価格・在庫は各ショップでご確認ください。リンクには広告が含まれます。
なお、ガラスの傷のように「部品交換では直らないが、気になる」症状については、無機ガラスの傷の記事で、自分で消せる範囲と消せない範囲を整理しています。樹脂の汚れ落としはG-SHOCKの洗い方が参考になります。
レストアに出すのと売るのとでは、どちらが現実的ですか?
金額だけで見れば売るほうが手元にお金が残ります。レストアは思い入れのある1本を使い続けるための選択です。
ここは買取店としていちばん正直に書かなければいけないところなので、数字をそのまま出します。

DW-6300のレストアは24,200円の「支払い」です。いっぽう当店では、DW-6300-1Aを状態ランクB(使用感がある比較的良好なお品物)で12,000円でお買取りした実績があります。実績としては1本ですが、桁の感覚はつかんでいただけると思います。
つまり、レストア代のほうが、売ったときに入るお金より高い。お金を増やすためにレストアに出す人はいません。レストアは、その1本をこれからも自分で使い続けると決めた人のための仕組みです。
ですので、ご相談いただいたときはいつもこうお伝えしています。「腕に着ける予定があるなら直す。箱に戻すだけなら、手放したほうがその時計のためになる」。使われない時計は、樹脂が進んで価値が下がっていくだけだからです。
レストアの対象になるような1983年〜1994年のモデルは、状態さえ残っていれば中古市場で求めている人がいます。動かなくても、ベゼルが割れていても、値段が付くことは珍しくありません。
自分の型番がいまどのくらいなのかは、買取価格のチェックページから確認できます。
使っていないG-SHOCK、いくらになるか調べてみませんか?
電池切れ・ベルト劣化・ジャンクもそのまま査定します。
送料・査定料・キャンセル料はすべて無料です。
G-SHOCKのレストアについて、よくある質問
G-SHOCKのレストアサービスは、いつでも申し込めますか?
レストアでは、どこを直してくれるのですか?
レストアの料金はいくらですか?
レストアに出せるのは、どの型番ですか?
レストアしたFROGMANで、ダイビングはできますか?
レストアに出すのと、売るのとでは、どちらが得ですか?
対象外の古いG-SHOCKは、もう直せないのですか?
まとめ:レストアは「使い続ける人」のための仕組み
最後に、この記事で確認できたことを整理します。
レストアは、カシオが保守対応を終了したモデルの部品を作り直し、期間を区切って受け付けるサービスです。2018年に始まり、2021年と2023年に実施されました。直すのはベゼル・バンド・電池で、料金は8機種が10,560円、FROGMANのDW-6300だけが24,200円(いずれも税込)でした。
対象はこれまで1983年〜1994年の9型番だけです。そして、いまは募集していません。公式リリースで確認できる最後の受付は2024年2月29日に終わっています。
だから、いま古いG-SHOCKを手にしている方の選択肢は、実際には「次の回を待つ」「社外部品で見た目を整える」「手放す」の3つです。そして待つあいだも、樹脂と電池は進んでいきます。
腕に着ける予定があるなら、待つ価値は十分にあります。けれど箱に戻すだけなら、状態が残っているうちに次の持ち主へ渡したほうが、その1本のためになります。どちらを選ぶにしても、「いまの状態がいちばん良い状態」だということだけは、覚えておいてください。