G-SHOCKのパッキンはサイズで買えない|カシオ公式が書いている交換の目安と、防水が戻らない理由

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CONCLUSION

この記事の結論(先に知りたい方へ)

  • G-SHOCKのパッキンの寸法も品番も、カシオは公開していません。取扱説明書にも載っていないので、サイズから探しても行き止まりになります
  • 公式が書いているのは寸法ではなく「2〜3年を目安に交換をおすすめします」という時期と、「必ず修理お申込み先またはお買い上げの販売店へ」という頼み先の2つだけです
  • 理由もはっきりしています。カシオは専用電池・特殊な工具・防水検査の3つをセットで案内していて、パッキンだけを入れ替える作業を想定していません
  • いちばん大事なところ。カシオが自社で部品を全部替えるレストアサービスでも、元の防水性能には戻していません。市販のパッキンを入れて防水が戻ることは、まず期待できません
  • 水が入って止まった1本でも、値は付きます。当店の買取実績592本のうち100本が、動作未確認のランクEでの取引でした

裏ぶたを開けて、黒いゴムの輪が痩せているのを見つけた。ネットで「G-SHOCK パッキン サイズ」と検索してみたけれど、出てくるのは誰かの体験談ばかりで、肝心の寸法がどこにも書いていない——。

探しても見つからないのには、はっきりした理由があります。この記事では、カシオ計算機の取扱説明書とニュースリリースに実際に書かれていることだけを並べて、パッキンの正しい直し方と、直さずに手放すという選択肢の両方を整理します。

G-SHOCKのパッキンのサイズは、どこに書いてありますか?

どこにも書かれていません。カシオの取扱説明書に載っているのは寸法ではなく、交換の時期と修理の頼み先の2つだけです。

G-SHOCKの取扱説明書は、カシオのサポートサイトで誰でもPDFで読めます。角型のDW-5600系で使われているモジュールNo.3229、GA-2100系のモジュールNo.5611。どちらにも目を通しましたが、パッキンの寸法も、部品としての品番も、一度も出てきません

代わりに書かれているのが、次の一文です。

カシオの取扱説明書に書かれていること

「防水性を保つために定期的(2~3年を目安)なパッキン交換をおすすめします」

「電池交換の際、防水検査を行いますので、必ず『修理お申込み先』またはお買い上げの販売店にお申し付けください(特殊な工具を必要とします)」

つまりカシオは、パッキンを「お客さまが買って入れ替える部品」として案内していないのです。サイズが見つからないのは、探し方が悪いからではありません。

G-SHOCKのパッキンはサイズを調べて買うものではない。カシオの修理受付に頼む場合と自分で交換する場合の違い
出典:カシオ計算機 ウオッチ取扱説明書 モジュールNo.3229/No.5611(2026年9月17日確認)

なぜカシオは、パッキンのサイズを出さないのですか?

交換が「ゴムの輪を入れ替えるだけ」の作業ではないからです。説明書は専用電池・特殊な工具・防水検査の3つをセットで案内しています。

説明書をていねいに読むと、裏ぶたを開ける作業には、少なくとも3つの条件が付いていることが分かります。

条件① 電池はカシオの指定品でなければならない

「電池は必ず当社指定の専用電池と交換してください。指定以外の電池を使用しますと故障の原因となる場合があります」と書かれています。同じ型番の市販電池でも、指定品かどうかまでは確認できません。

条件② 特殊な工具が必要になる

説明書は、電池交換を販売店や修理受付に頼むよう案内したうえで、その理由をかっこ書きで「特殊な工具を必要とします」と説明しています。裏ぶたのねじを回すだけの話ではない、ということです。

条件③ 作業のあとに防水検査がある

「電池交換の際、防水検査を行います」。ここがいちばん大きい違いです。パッキンを新しくしても、本当に水が入らないかどうかは、検査をしないと分かりません。そして個人が自宅で防水検査をする手段はありません。

そのうえで、説明書の冒頭には安全上の「警告」として、「本機を分解・改造しない。けがの原因となります」とはっきり書かれています。サイズが公開されていないのは、メーカーとして分解を想定していないからだと読むのが素直でしょう。

パッキンは、どのくらいの周期で交換するものですか?

カシオは2~3年を目安にすすめています。水に入れた回数ではなく、時間の経過で決まると考えてください。

「海に入れていないから大丈夫」と思っている方が多いのですが、ゴムは使わなくても硬くなります。引き出しにしまいっぱなしの1本も、10年経てばパッキンは10年分痩せています。カシオが「2~3年を目安に」と年数で書いているのは、そういう理由です。

ただし、劣化を早める使い方については、説明書がもう少し具体的に書いています。防水構造の機種であっても避けるよう案内されているのは、次の4つです。

防水性能が落ちる原因として案内されている使い方

・「水中で」および「時計に水分がついた状態で」りゅうずやボタンを操作すること
・入浴のときに使用すること
・温水プールやサウナなどの高温多湿な環境で使用すること
・時計を手につけたまま手洗いや洗顔、家事をするときに、石鹸や洗剤を使うこと

いずれも、防水性能の低下やガラスの内側が曇る原因になると書かれています。海水に浸したときは真水で洗い、塩分や汚れを拭き取ってください、という案内も合わせて出ています。

お風呂とサウナが入っているところに、驚く方が多いと思います。20気圧防水でも、湯気と石鹸は別扱いなのです。

電池交換をお願いすれば、パッキンも一緒に見てもらえますか?

見てもらえます。電池交換の際には防水検査が行われるため、パッキンの状態もその流れで確認されます。別々に頼む必要はありません。

これが現実的にいちばん賢い頼み方です。パッキンだけの交換を単独で申し込むより、電池交換に合わせてしまうほうが手間も費用もまとまります。電池交換のルートごとの料金はG-SHOCKの電池交換はどこが安い?4ルートの料金比較で整理しています。

ただし、出す前に見ておいてほしいところがあります。説明書には、こう書かれています。

出す前に、ベゼルとバンドを見てください

「樹脂(外装)部品は日々のご使用により劣化し、切れたり折れたりする場合があります。電池交換ご依頼品の樹脂部分にひびなどの異常がある場合、破損の恐れがありますので作業を行わずにご返却する旨のご案内をさせていただくことがございます

つまり、ベゼルやバンドがひび割れていると、そもそも作業を断られることがあるということです。送ってから戻ってくるまでの時間が、まるごと無駄になります。

パッキンと違って、ベゼルとバンドは交換部品が流通しています。DW-5600のような定番モデルなら、先に樹脂を新しくしてから修理に出す、という順番も取れます。

※価格・在庫は各ショップでご確認ください。リンクには広告が含まれます。

自分で市販のパッキンに替えたら、防水は戻りますか?

戻る保証はありません。カシオ自身が部品を全部交換するレストアサービスでも、作業後の防水は元の性能まで戻していないと明記しています。

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

カシオは「保守対応が終了したモデル」の部品を交換するレストアサービスを、期間限定で何度か実施しています。メーカー自身が、純正部品を使い、自社の設備で組み直すサービスです。そのニュースリリースに、作業後の防水がどう扱われるかが書いてあります。

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実施内容 対象モデル 料金(税込) 作業のあとの防水
初代など8機種のレストア
(2023年12月5日発表)
DW-5000C/WW-5100C/DW-5200C/WW-5300C/DW-5600C/DW-5800C/DW-1983/SWC-05 10,560円
FROGMAN初号機のレストア
(2023年8月29日発表)
DW-6300-1A/DW-6300-1C/DW-6300-9/DW-6300B-8/DW-6300B-2 24,200円 空気圧による検査で、200m潜水用防水機能を保証するものではない

出典:カシオ計算機 ニュースリリース「思い入れのある“G-SHOCK”を修復するレストアサービス」(2023年12月5日)/「“G-SHOCK FROGMAN”のレストアサービスを開始」(2023年8月29日)。いずれも受付は終了しています。

読み方を整理します。初代G-SHOCKのレストアでは、ベゼル・バンド・電池を新品に替えたうえで、防水検査は「日常生活用防水レベル」——汗や洗顔の水滴、雨に耐えられるレベル——で行われます。もとの20気圧防水として保証し直すことはしていません。

フロッグマンはもっと明快で、リリースは「本来の200m潜水用防水機能が保証対象外となりダイビングでは使えません」と、はじめに断っています。

メーカーが純正部品と専用設備を使っても、ここが上限なのです。市販の汎用パッキンを自分で入れて元どおりの防水に戻せる、と考えるのは無理があります。見た目は直っても、次に水がかかったときに何が起きるかは誰にも分かりません。

古すぎて部品が無いモデルは、どうすればいいですか?

カシオは「保守対応が終了したモデル」があることを公表しています。期間限定のレストア以外では、純正部品での交換そのものができません。

レストアサービスのリリースには、繰り返し「保守対応が終了したモデル」という言葉が出てきます。裏を返せば、古い型番については、部品の供給がすでに終わっているということです。パッキンも例外ではありません。

カシオはこのサービスを2018年から実施しており、2018年と2021年には初代「DW-5000C」や「DW-5600C」など計8モデルを対象にしたと発表しています。ただしいずれも受付期間を区切った期間限定で、対象モデルもそのつど決められています。常設の窓口ではありません。

手持ちの1本が対象になるかどうか

次のレストアがいつ、どのモデルを対象に実施されるかは公表されていません。愛着のある古い型番をお持ちなら、カシオのニュースリリースを時々見ておくのが唯一の方法になります。逆に言えば、対象に入らない古いモデルは、パッキンを新品に戻す道が事実上ないということでもあります。

もう水が入ってしまったときは、どうすればいいですか?

ただちに使用をやめて、修理を申し込んでください。曇りが消えない、内部に水が残っている場合がその合図です。

説明書は、曇りを2つに分けて説明しています。

ひとつは問題のない曇り。「時計が急冷された場合など、ガラスの内側が曇ることがありますが、すぐに曇りが無くなるようであれば特に問題はありません」。夏に涼しい室内へ入ったとき、冬に外の冷気に触れたときなど、内外の温度差でしばらく曇ることがある、と書かれています。

もうひとつが、手を止めるべき曇りです。

この状態なら、使うのをやめてください

「曇りが消えなかったり、時計内部に水が残っている場合は、ただちにご使用をやめて、修理を『修理お申込み先』またはお買い上げの販売店にお申し付けください」

水が入ったまま動かし続けると、内部の金属が腐食します。このときにやってはいけないのが、水分がついた状態でボタンを押すこと。説明書がはっきり避けるよう書いている操作で、水を奥へ押し込むことになります。時刻を直したい気持ちは分かりますが、乾くまで触らないでください。

パッキンが切れて水が入ったG-SHOCKでも、買取できますか?

買取できます。当店の買取実績592本のうち100本は、ジャンク・電池切れで動作未確認のランクEでの取引でした。

ShockManiaの買取実績のうちランクE(ジャンク・電池切れ)で高かった6本の買取金額
出どころ:ShockManiaの買取実績592本(うちランクE 100本・2026年9月17日時点)
査定士より

「水が入って止まってしまったので、もう値は付かないですよね」——お電話でいちばん多いご質問がこれです。実際には、止まっている個体も毎月のように買い取っています

査定で見ているのは、動くかどうかだけではありません。型番と外装が生きているかが大きく効きます。液晶が消えていても、ベゼルの刻印が読めて、バンドが折れていなければ、整備して再販できる見込みが立ちます。上の図で金額が高い順に並んでいるのが、まさにその条件を満たした個体です。

逆に、査定でいちばん残念に思うのが「直そうとして裏ぶたを開けた跡」です。ねじの頭がなめていたり、ケースと裏ぶたの境目にこじった傷が入っていたりすると、そこは減額対象になります。自分で開けたことが分かる個体は、水が入っているかどうかに関係なく評価が下がります。

なので順番としては、「サイズを調べて自分で開ける」の前に、一度査定に出してみることをおすすめします。修理代より買取額のほうが高ければ、そのまま手放して次の1本に替えたほうが、結果として安く済むことが多いです。動かない状態の相場は壊れた・動かないG-SHOCKの買取相場にまとめています。

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G-SHOCKのパッキンについて、よくある質問

G-SHOCKのパッキンのサイズは、型番から調べられますか?
公式の資料からは調べられません。カシオのウオッチ取扱説明書(モジュールNo.3229・No.5611で確認)には、パッキンの寸法も部品の品番も記載がありません。書かれているのは「防水性を保つために定期的(2~3年を目安)なパッキン交換をおすすめします」という時期と、「必ず修理お申込み先またはお買い上げの販売店にお申し付けください」という頼み先の2つだけです。
市販のOリングで代用しても大丈夫ですか?
防水性能が戻る保証はありません。カシオが自社の純正部品で部品を交換するレストアサービスでも、作業後の防水検査は初代モデルで「日常生活用防水レベル」、フロッグマン初号機では「空気圧による検査で、200m潜水用防水機能を保証するものではない」と明記されています。メーカーが設備を使って作業してもこれが上限です。また、取扱説明書には警告として「本機を分解・改造しない。けがの原因となります」と書かれています。
パッキンだけを交換してもらうことはできますか?
電池交換に合わせて依頼するのが現実的です。カシオは「電池交換の際、防水検査を行います」と案内しており、その流れでパッキンの状態も確認されます。パッキン単体での交換を申し込むより、手間も費用もまとまります。
何年くらいでパッキンを換えればいいですか?
カシオは2~3年を目安にすすめています。使った回数ではなく年数で書かれているのがポイントで、引き出しにしまったままの時計でもゴムは劣化します。長くしまっていた1本を水回りで使う予定があるなら、先に点検に出してください。
20気圧防水なら、お風呂で使っても平気ではないのですか?
平気ではありません。カシオは防水構造の機種でも、入浴時の使用、温水プールやサウナなど高温多湿な環境での使用、時計をつけたまま石鹸や洗剤を使うことを避けるよう案内しています。いずれも防水性能の低下やガラスの内側が曇る原因になると書かれています。気圧の数字は、湯気や石鹸には対応していません。
ガラスの内側が曇りました。すぐ修理に出すべきですか?
すぐ消えるようであれば問題ありません。カシオは、急冷されたときなど外気と時計内部の温度差で曇ることがあり、すぐに曇りが無くなるようであれば特に問題はない、と説明しています。一方で、曇りが消えなかったり、時計内部に水が残っている場合は、ただちに使用をやめて修理を申し込むよう案内しています。
古いモデルでも、カシオに部品交換を頼めますか?
モデルによります。カシオはレストアサービスのニュースリリースで「保守対応が終了したモデル」という言い方をしており、古い型番は部品の供給が終わっています。レストアサービスは2018年から期間限定で実施されていますが、対象モデルはそのつど決められ、受付期間も区切られています。常設の窓口ではありません。
裏ぶたを開けた跡があると、買取額は下がりますか?
下がります。ねじの頭がなめていたり、ケースと裏ぶたの境目にこじった傷が入っていたりすると、その分は査定に反映されます。当店の買取実績592本のうち100本は、ジャンク・電池切れで動作未確認のランクEでの取引でしたので、動かない状態のままでも値は付きます。自分で開ける前に、一度査定に出して比べてみてください。

まとめ:探すべきは寸法ではなく、頼み先です

「G-SHOCK パッキン サイズ」で答えが出てこないのは、情報が隠されているからではありません。カシオが、パッキンを個人が入れ替える部品として設計していないからです。

公式が書いているのは、次の3つだけでした。

カシオ公式で確認できたこと

① 防水性を保つために、2~3年を目安にパッキン交換をおすすめする
② 電池交換の際に防水検査を行うので、必ず修理お申込み先か販売店へ(特殊な工具が必要)
③ メーカー自身が部品を全交換するレストアでも、作業後の防水は元の性能までは保証しない

③がすべてを物語っています。防水は、部品を替えれば戻るものではなく、検査して初めて言えるものなのです。

そのうえで、判断は2つに分かれます。思い入れのある1本で、日常生活用防水で構わないなら、電池交換に合わせてパッキンも見てもらう。もう防水は期待せず、次の1本に替えるなら、動かないまま査定に出してしまう。

どちらを選んでも、裏ぶたを自分でこじ開けるより良い結果になります。開けた跡は元に戻せませんが、迷っている時間は、まだ何も失っていません。

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