G-SHOCKのボタンが押しにくいのは故障?カシオの説明書が書いている原因と直し方
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この記事の結論(先に知りたい方へ)
- ボタンが重いだけなら、多くは故障ではありません。カシオ自身が「長期間操作しないと動きが悪くなる場合があります」と説明書に書いています
- 対処も公式に書かれています。ときどきボタンを押す、汚れは真水と柔らかい歯ブラシで落とす。この2つが基本です
- いちばんやってはいけないのが、時計に水分がついた状態でボタンを押すこと。防水性能が落ち、ガラスの内側が曇る原因になります
- 押しても戻らない・効かないのは別の話です。さびや浸水の可能性があるため、使用をやめて修理に出してください
- 売る予定があるなら順番が大事です。当店の買取実績590本のうち100本が「ジャンク・電池切れ」のランクEで、その中央値は4,000円。動作が確認できるランクB(275本)は9,000円でした
久しぶりに引き出しから出したG-SHOCK。時刻を合わせようとボタンを押したら、やけに固い。押し込んだ指を離しても、なんとなく戻りが鈍い——。
この症状は、修理が必要な壊れ方と、家で手当てできる状態がはっきり分かれます。分かれ目はどこにあるのか、カシオ計算機の取扱説明書に実際に書かれていることと、買取店として毎日G-SHOCKを触っている立場の両方から整理します。
G-SHOCKのボタンが押しにくいのは、故障ですか?
多くは故障ではありません。カシオは「長期間操作しないと動きが悪くなる場合があります」と説明書に書いています。
意外に思われるかもしれませんが、これはカシオ自身が案内している現象です。ウオッチの取扱説明書(操作ガイド)の「お手入れについて」には、次のように書かれています。
カシオの取扱説明書より
「りゅうずやボタンや回転ベゼルは、長期間操作しないと動きが悪くなる場合があります。ときどき、りゅうずや回転ベゼルを回したり、ボタンを押したりしてください」
つまり「しばらく使っていなかったから固い」は、想定されている状態だということです。モジュールNo.5611(GA-2100などのアナデジ)でも、モジュールNo.3229(DW-5600系のデジタル)でも、同じ一文が載っています。特定のモデルの持病ではありません。
もうひとつよくある原因が汚れです。ボタンのまわりは汗と皮脂とほこりがたまりやすく、そこが固まると動きが渋くなります。こちらも公式に落とし方が書かれています。

しばらく使っていなかっただけなら、どうすればいいですか?
ときどきボタンを押して動かしてください。公式が案内している対処は、特別な道具を使わないこの方法です。
やることは単純で、各ボタンを何度かゆっくり押すだけです。回転ベゼルのあるモデルなら、ベゼルも一緒に回します。力任せに連打するのではなく、押して、戻るのを指で感じて、また押す。これを数回くり返します。
このとき大事なのが順番です。時計が濡れていないことを先に確かめてください。濡れたまま押すのは、次の章で触れるとおり公式がはっきり避けるよう書いている操作です。乾いた状態で、汚れが目立つなら先に落としてから動かします。
数回押しても変化がなく、あきらかに1つのボタンだけが重いときは、汚れかさびが疑われます。次の洗い方に進んでください。
汗や海水のあとに固くなったときは、どう洗えばいいですか?
真水でよく洗い流し、柔らかい歯ブラシに薄めた中性洗剤をつけてこすり洗いします。本体に洗剤をかけないのがコツです。
カシオの取扱説明書には、「海水や泥がついた場合は、真水でよく洗い流してください」と書かれています。海やプールのあとにボタンが固くなるのは、乾いた塩分が結晶になってすきまに残るためです。塩は放っておくほど落ちにくくなるので、その日のうちに流すのがいちばん楽です。
汚れが落ちないときの手順も公式に書かれています。「柔らかい歯ブラシに中性洗剤を水で薄めた液や石鹸水をつけて、こすり洗いをしてください。その後、洗剤成分を水でよく洗い流し、柔らかい吸湿性の良い布などで水分を拭き取ってください」。そして注意書きとして、洗うときは「調理用ラップを巻く」などして、時計本体に洗剤や石鹸水がかからないようにと添えられています。
洗ったあとは通気性の良い場所でしっかり乾かします。乾ききる前にボタンを押すと、せっかくの手入れが防水性能を削る操作に変わってしまいます。急がずに、半日ほど置いてから動かしてください。
使う道具は、歯ブラシと吸水性の良い布で足ります。専用品でなくても構いませんが、毛先が固いブラシは樹脂やコーティングを傷めるので避けてください。
※価格・在庫は各ショップでご確認ください。リンクには広告が含まれます。
自分で直せるかどうかは、どこで見分けますか?
押したボタンが戻るかどうかで見分けます。重いけれど戻るなら手入れ、戻らない・効かないなら修理です。
言葉にすると単純ですが、この1点で対応が変わります。押し込んだ指を離したときに、ボタンが元の高さまで戻ってくるか。戻るなら、内部の動きはまだ生きています。戻らない、沈んだままになる、押しても表示が反応しないという場合は、内部でさびや浸水が起きている可能性があります。

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| 症状 | 考えられること | まずやること |
|---|---|---|
| 全部のボタンが少し重い | 長期間操作していない | ときどき押して動かす |
| 1つだけ渋い・ざらつく | すきまの汚れ・塩分 | 真水で流し、歯ブラシで洗う |
| 海やプールのあとに固い | 乾いた塩分が残っている | その日のうちに真水で流す |
| 押しても戻らない | さび・部品の異常 | 使用をやめて修理に出す |
| 押しても表示が反応しない | 内部の不具合・電池切れ | 修理お申込み先か販売店へ |
| ボタンの周りに茶色いにじみ | さびが出ている | 使用をやめて相談する |
やってはいけない手当てはありますか?
あります。時計に水分がついた状態でボタンを押すことです。防水性能の低下とガラスの内側の曇りにつながります。
カシオは「防水構造の機種でも、以下のご使用はお避けください。防水性能の低下や、ガラスの内側が曇る原因になります」として、その先頭に「水中で」および「時計に水分がついた状態で」りゅうずやボタンを操作することを挙げています。同じ並びに、入浴時の使用、温水プールやサウナなど高温多湿な環境での使用、時計をつけたまま石鹸や洗剤を使うことも書かれています。
「洗いながら押して馴染ませる」は、いちばんやってはいけません
固いボタンを水で流しながら押したくなりますが、これは公式が名指しで避けるよう書いている操作そのものです。1回で壊れるわけではありませんが、パッキンとボタンのすきまから水が入る条件をわざわざ作ってしまいます。
洗う、乾かす、それから押す。順番を入れ替えないでください。
もうひとつ、潤滑油をさす・自分で分解するのもおすすめしません。カシオの説明書には、油をさす手入れは一切書かれていません。ボタンは防水を保つ部品の一部なので、素人判断で触ると防水性能が読めなくなります。なお公式は、防水性を保つために2〜3年を目安としたパッキン交換をすすめています。これは分解を伴うため、修理の窓口に任せる作業です。
押しても戻らない・効かないときは、どうしますか?
使用をやめて、修理お申込み先か購入した販売店に相談してください。自分で開けないのが基本です。
カシオは「異常に気がついた場合は、ご使用をやめて、修理(有償)を『修理お申込み先』またはお買い上げの販売店にお申し付けください」と案内しています。ボタンが戻らない状態は、内部でさびが進んでいるか、部品が変形しているかのどちらかであることが多く、押し続けるほど状況は悪くなります。
「電池交換のついでに自分で開けて掃除しよう」と考える方もいますが、ここも公式の立場ははっきりしています。電池交換の際には防水検査を行うため、必ず修理お申込み先か販売店に依頼してください——と書かれています。特殊な工具が必要だという注意も添えられています。
費用の目安や依頼先の選び方は、G-SHOCKの電池交換はどこが安い?4ルートの料金比較と自分でやる手順で詳しくまとめています。ボタンの不具合で相談するときも、窓口はほぼ同じです。
ボタンが固いまま使い続けると、何が起きますか?
汚れからさびが進みます。さびると金属部分に鋭利な箇所ができたり、接合部のピンが抜け落ちたりします。
カシオの「お手入れを怠ると」という項目には、こう書かれています。「時計で使用している金属はさびにくい性質ですが、汚れによりさびが発生します。汚れにより酸素が絶たれると、表面の酸化皮膜が維持できなくなり、さびが発生します」。
ここが見落とされがちなところで、ステンレスやメッキであっても、汚れたまま使えばさびます。さびない金属なのではなく、汚れていなければさびにくい金属、という意味です。ボタンのまわりは指が当たる場所なので、汗と皮脂が最も集まります。
そのまま進むと、「表面はきれいでも、すきまに付着した汚れやさびがしみ出して、衣類の袖を汚したり、皮膚がかぶれたり、時計の性能が劣化することがあります」という状態になります。ボタンの固さは、内部で起きていることの最初のサインだと考えてください。
ボタンの不具合は、査定にどう響きますか?
はっきり響きます。ボタンの作動は査定で必ず確認する項目で、動かない個体はランクが下がります。
査定では、液晶の抜け・ライトの点灯と並べて、各ボタンを1つずつ押して作動を確認しています。モード切り替え、ライト、ストップウォッチ。どれか1つでも反応しなければ、そこから先は「動作に難あり」の扱いになります。
実際の査定コメントにも「液晶とボタンの作動は良好でした」という一文が何度も出てきます。裏を返すと、ここが書けない個体は、同じ型番でも金額が変わるということです。
数字で見ると差ははっきりしています。当店の買取実績590本のうち、使用感はあるが動作が確認できるランクBが275本で中央値9,000円。いっぽうジャンク・電池切れで動作未確認のランクEは100本、中央値は4,000円でした。同じG-SHOCKでも、動くかどうかで景色が変わります。
ただし、ボタンが効かないから買い取れない、ということはありません。ランクEの100本も、すべて実際にお金をお支払いしたお品物です。直せないから捨てる、という判断だけは先にしないでください。
直してから売るのと、そのまま売るのは、どちらが得ですか?
汚れを落として動くようになったなら、その状態で売るのが有利です。有償修理に出してから売るのは、多くの場合は割に合いません。
判断は単純で、お金をかけずに直るなら直す、お金がかかるなら直さない。これが基本です。真水で洗って乾かしたら動いた、というレベルなら、それは費用ゼロでランクが上がる可能性のある作業なので、やる価値があります。
いっぽう、修理に出してボタンを直すとなると、技術料と防水検査料がかかります。数千円から一万円台の出費に対し、買取金額の伸びがそれを上回るのは、もともと高額なモデルに限られます。樹脂の定番モデルなら、そのまま出したほうが手元に残る金額は大きくなりやすいのが実感です。
売る前にやっておくと効く準備は、G-SHOCKを高く売るためのチェックリスト10選にまとめてあります。ボタンまわりの汚れ落としも、そのうちの1つです。
お手持ちの型番が、いまどのくらいの金額で動いているかを先に確かめておくと、判断がぶれません。
G-SHOCKのボタンについて、よくある質問
手入れ・修理・買取のそれぞれで、店頭でよく聞かれることをまとめました。
ボタンが重いだけでも、修理に出したほうがいいですか?
ボタンの周りに茶色いさびが出ています。自分で落とせますか?
潤滑油をさして動きを良くしてもいいですか?
電池交換をすれば、ボタンの重さも直りますか?
お風呂やサウナで使ったあとに固くなりました。関係ありますか?
どのくらいの頻度でボタンを押しておけばいいですか?
ボタンが効かないG-SHOCKでも買い取ってもらえますか?
ボタンが効かないG-SHOCK、いくらになるか調べてみませんか?
電池切れ・ベルト劣化・ジャンクもそのまま査定します。
送料・査定料・キャンセル料はすべて無料です。
まとめ:ボタンが重いだけなら、まだ間に合います
押して戻るなら手入れ、戻らないなら修理。分かれ目はこの1点だけです。
G-SHOCKのボタンが押しにくいと感じたとき、やることは多くありません。まず濡れていないか確かめる。海や汗のあとなら真水で流す。落ちない汚れは柔らかい歯ブラシと薄めた中性洗剤で、本体に洗剤をかけないように洗う。よく乾かしてから、ときどきボタンを押して動かす。ここまではすべて、カシオの取扱説明書に書かれている手当てです。
それでも押したボタンが戻らない、表示が反応しないときは、家での作業をやめてください。さびや浸水が進んでいる可能性があり、押し続けるほど直しにくくなります。分解も注油も、防水を保つ部品に手を入れることになるので避けてください。
そして、直すか売るかを迷ったときは、お金をかけずに直るかどうかで線を引くのがいちばんすっきりします。洗って動いたならその状態で。有償修理まで必要なら、そのまま査定に出したほうが手元に残る金額は大きくなりがちです。ボタンが効かないG-SHOCKにも、きちんと値段は付きます。